書いて公開したブログが、ずっと検索上位に表示され続け、たくさんの人に読まれて、そこからの成果も生まれていたらすばらしいですが、そうならな場合の方が多いと思います。
なかなか成果が出なかったり、記事を全部読んでもらえてなかったり、そもそも検索結果の上位に表示されてなかったり。
そんなときは、そのブログを見直して、編集して、改善することをおすすめします。ブログはいったん書いたら終わりじゃなくて、いつでも編集できるものです。その利点を生かして、成果の出るブログにしましょう!
今回は、コミュニティ主宰まり子のブログをもとに、どのブログからリライトすると良いか、どのように修正していくと良いかということをご説明します。
全体的な流れとしては、「リライトするブログを選定する」→「ブログの目的を再確認する」→「ブログの構成を考える」→「リライトする」です。その流れで考えるために必要なウェブアクセス解析ツールの確認方法などをご説明します。
今回はちょっと長くなってしまいましたが、次回からはもうちょっとサクッとご覧いただける長さにしますね。
動画での説明はこちら
動画内で話していることを、下記にテキストで説明していきます。
リライトするブログの選定方法
ブログのリライトの目的は、そのブログから成果を発生させることです。なので、真っ先にリライトするブログは
というブログです。ここで言う『成果』というのは
- サービス申込ページへ移動する
- メルマガ登録ページへ移動する
- アフィリエイトリンクをクリックする
- 記事内で紹介している関連記事に移動する
など、その記事でこちらが期待した行動を取ってくれることです。
ですので、ホームページを訪問してくれている方が、どのような動きをされているかを確認していきます。
アフィリエイトリンクのクリック(クリックからの購入)に関しては、各ASPの管理画面で確認できると思いますが、ご自身のホームページ内のページ遷移は、Googleアナリティクスから確認しましょう。
- 2023年7月からGoogleアナリティクスはGA4に完全移行しますが、それまではUAの方がデータ確認しやすいのでUAでご案内します。
Googleアナリティクスとサーチコンソールの設定がまだの方は、こちらの動画に沿って設定して、データがある程度出てから本記事をご覧ください。
Googleアナリティクスを活用する
Googleアナリティクスを開き、左側メニューの[集客]-[Search Console]-[ランディングページ]をクリックします。
ランディングページは、検索結果や広告などを経由してHP訪問者が最初にアクセスしたページのことです。表示回数の降順に表示されるので、よく閲覧されている順と考えてよいでしょう。
ここで注目する項目が『直帰率』と『コンバージョン(目標の完了数)』です。
直帰率は、このページだけ読んでこのホームページを閉じてしまった割合、コンバージョンは、あらかじめ設定しておいた目標を達成した回数です。上図での目標3は「働き方相談会ページへの移動」です。
目標はあらかじめ自分で設定する必要があります。目標の設定方法は、こちらの記事をご覧ください。
直帰率とコンバージョンがどのように関係するかと言うと、上位の記事の中で
- コンバージョン率が低い
- 直帰率が高い
記事をリライトに選びます。
なぜなら、目的は「成果を出す=目標を達成する」ことで、到達してほしいページに移動していないのと、さらには別のページにも移動せずに、そこでホームページを閉じてしまっているからです。
目標に設定しているページに移動しなくても、まだ別のブログページに移動してくれているなら、このホームページに興味を持ってくれている可能性があります。しかし、ここでホームページを閉じてしまっているということは、検索結果などから、このぺーじだけ見て閉じてしまっているということなので、せっかく訪問してくれた方を逃してしまっているわけですね。
なので、『上位記事&コンバージョン率が低い&直帰率が高い』記事をリライトの対象にします。
このように考えると、私のデータでは一行目の『/money/shugakuenjo-shotoku/』がリライト候補になります。表示回数が他のものに比べてダントツに高く、なのにコンバージョンしていなくて、直帰率も高いからです。
とにかくまずは全体的に見直したいから…という場合、この判断でOKです。
今回の私の場合は、「今の1番の目的はお金の相談よりも働き方の相談に誘導したい」という目的があり、1行目の記事は、ファイナンシャル・プランナーとしてお金関連の記事を書いているため、その目的に従って2行目の記事のリライトを進めます。
今回の私のように、今の1番の目的に従って考えるというのもアリなので、わからなくなりましたら、ぜひコミュニティイベントの『わいわい作業会』でご質問くださいね。
リライトする記事が決まったので、次はリライト前の準備をしていきます。
リライトする前にその記事の現状をリサーチしよう
リライトする記事が決まった方といって、いきなりワードプレスの投稿の編集画面は開きません。せっかく修正するので、成果につながるようにどんな修正をしていけばいいのかを考えます。
Googleサーチコンソール(Search Console)でキーワードをリサーチしよう
Googleサーチコンソールを開き、左側のメニューから[検索パフォーマンス]をクリックします。そして、[+新規]をクリックして出てきたメニュー内の[ページ]をクリックします。
URL入力項目にリライトを考えている記事のURLを入力して[適用]をクリックします。
すると、そのページの情報が出てきます。画面右上にある[エクスポート]をクリックし、[Googleスプレッドシート]をクリックします。
すると、新しいタブでGoogleスプレッドシートが開きます。1行目の[CTR]を選択した状態で、上部メニューの[データ]をクリックします。
- CTRとは、Click Through Rateの略で検索結果に表示された回数のうち、クリックされた回数の割合です。
さらにメニューから[シートを並び替え]-[列Dを基準に降順でシートを並び替え]を選択します。
すると、検索結果に表示されて、実際にクリックして開いてくれた率が高い順番に並び替えされます。そうすると、どのような方がどのような意図で検索しているかがイメージできるようになってきますね。
この結果では、「子どもがいるけれど離婚したい。でも、子どものために我慢をしている」と葛藤している人が検索しているということが読み取れます。
この結果は3ヶ月分なので、さらに6ヶ月分を見てみると…3ヶ月分にはなかった「シングルマザー 離婚して良かった」や「離婚 良かった」、「離婚した方がいい」が入ってきました。
それらと、どちらにも入っていた「子供がいるけど離婚したい」を合わせて考えると、「子どもがいるけれど離婚したい。でも、子どものために我慢をしている」と葛藤しているけれど、どちらかというと「離婚に気持ちは傾いていて、良かったって思いたい」人に読んでもらっているのかな、と推測できます。
Microsoft Clarityでその記事のどこが読まれているか確認する
Googleアナリティクスとサーチコンソールからだけでも十分な情報がありましたが、余裕があれば、さらにMicrosoft Clarityでもリサーチを続けましょう。
Microsoft Clarityは、ホームページを訪れた人が、ホームページ上でどのように行動しているかがわかる無料ヒートマップツールです。具体的には、「どこをクリック(タップ)したのか」「ページのどこまで読み進めたのか」などがわかります。
では、Microsoft Clarityを開き、上部メニューの真ん中にある[ヒートマップ]をクリックします。
- Microsoft Clarityの設定方法は後日記事にします。その前に設定したい方は、ぜひわいわい作業会でご質問ください。
画面上部の[過去3日間]を前回チェック日からの間隔(ここでは[過去30日間])に変更し、URLのボックスにリライト対象の記事のURLを入力してEnterキーを押します。
ページ内のどこがクリックされているかを知る
ご自身のホームページへどのタイプの機器からアクセスが多いかで、上部にある「PC・タブレット・モバイル」を選択します。このサイトでは、モバイルのアクセスが大半を占めているので、[モバイル]をクリックします。(どの機器からのアクセスが多いかは、Googleアナリティクスの[ユーザー]-[モバイル]から確認できます)
左側の「クリック数の多い順にランキング」を見ると、ページ内でクリックされた順位が表示されていて、それをクリックすると実際のページの箇所にジャンプします。
ここでは、目次の「我慢はダメ!な場合」が一番クリック数が多く、次に「私が離婚を決意したきっかけと理由」がクリック数が多いです。ここから、「離婚を決意する理由や基準を知って勇気がほしい」といったことではないかと推測できます。
Googleアナリティクスのリサーチ結果と同じような推測となり、この記事を読んでくださる方々は「離婚を決意する理由や基準を知りたい。後押ししてほしい。子連れ離婚でも良かったって思える話を読みたい」という内容を求めていて、その方向の記事を書くといいのでは…と方向性が決まります。
ページのどこまでスクロールして読んでいるか知る
画面上部の[スクロール]をクリックしてください。ユーザーがこのページをどこまでスクロールして読んでくれているかを確認します。
[スクロール]をクリックすると、ページ部分全体に色がつきます。よく読まれている箇所が赤色で、徐々に薄くなり、あまり読まれていない箇所は青色になっていきます。
この記事では、ページの一番最後にこの記事に合わせたサービスメニューのご案内リンクを貼っていますが、一番最後までスクロールして読んでくれている人は、20%に満たないことがわかります。なので
- 一番読まれそうなところにお客様の行動を喚起させるメニュー等を入れる
- 最後まで読んでもらえる工夫をする
といった修正を考えるとよいでしょう。
リライトのポイント
リライトのポイントとしては、下記の順番で考えていくことです。
- この記事を読んで、お客様に行ってほしい行動(目標)を再確認する
- 文章の構成を考える
- 実際にリライトする
目標の再確認
私のホームページの例でいうと、「私の”自分に合った働き方”メルマガに登録してほしい」というのが一番、お客様に行ってほしい行動です。次に、離婚相談として「個別相談に申し込んでほしい」です。
ただ、この記事を読んでいる方は、おそらく精神的に切羽詰まっているので、行動の促し方は考えた方がよさそうです。
では、この記事を読んだお客様が内容に満足しつつ、その行動を引き出すにはどのようにすればよいのでしょうか。
構成を考える
お客様に満足してもらうために
現代のネットで求められる情報は、「すぐに答えがわかる」という傾向があります。
例えば、「逆上がりができる方法」を検索してページに辿り着き、「逆上がりとは」から文章が始まっていたら、どう感じるでしょうか。
書いている人にとっては、「逆上がりの仕組みを知ると、できる方法に納得がいくから」と順序立てて書きたいと思うかもしれません。でも、検索してきた人が知りたいのは「できる方法」なんですね。とすると、開いた最初に「逆上がりができる方法の答え」が書いてあってほしいのです。
ただ、読んでいる人も実際にその方法だけを読んですぐにできるようにはならないな…と感じ、その先の文章である「逆上がりとは」や「その方法をうまくやれるようになるために必要なこと」や「実際にやってみてどれくらいでできたか、どんな工夫をしたか」といったところに読み進めてくれる可能性があります。
なので、この回の例としている記事では、よく読まれている「我慢はダメ!な場合」をページの半ばではなく、最初に持ってくる構成にするのがよいでしょう。
お客様から行動を引き出すために
「子連れ離婚に悩むお客様」が「自分に合った働き方へのメルマガ」に登録してもらうためには、どのような思考の流れが必要でしょう。検索キーワードを見ながら考えてみると…
例えば、「子連れ離婚をもう我慢したくない」→「離婚して良かったって思えるような離婚がしたい」→「そのためには経済力が必要」→「でも子どものケアも必要」→「自宅で自分でスケジュールしやすい仕事ができたらいいのに」→「そんな働き方ができる方法をメルマガでお知らせ」としたらいかがでしょうか。
具体的な構成は
目標で挙げた行動と構成の検討を踏まえると、下記のような構成でリライトしてみて様子を見てみるのはどうだろうという結果になりました。
- 答えとなる文章「我慢はダメ!な場合」
→ここで促す行動は「行政へ相談」となるため、私の提供サービスは挟みません - 「今すぐにでも我慢はダメとまではいかないけど、我慢の基準」という文章
→ここで「個別相談」のご案内 - 「我慢している間にできること」をテーマに「自分に合った働き方」への流れを文章で作る
→メルマガのご案内
このように構成が決まりましたが、実際にリライトしていきましょう。
そして、またリライトして終わりではなく、一定期間立ちましたら、リライトの成果を確認して検討していきましょう。